サラリーマンでも副業しよう!みたいな風潮がブームになりつつある今日この頃。
副業で「ネットショップを運営してみたい」とあなたは思いこの記事へたどり着いたことでしょう。
はじめにこんなことを言うのは酷ですが、はっきり言ってこれからネットショップの世界へド素人が新規参入するのはやめておいた方が無難です。
僕は2年前までネットショップを運営する会社に勤めて実際に店長として運営していたので、一般の人よりネットショップには詳しいです。
この業界は僕が働いていた2年前の時点ですでに競合がひしめくレッドオーシャンでした。
市場のシェアもAmazonや楽天、ヤフーなどの大手モールが大半を占め、残りのマーケットをしのぎを削って奪い合っているような状況でした。
ネット黎明期のようにネットショップをオープンすれば売れるという時代は終わりました。
普通にやったら資金力のない個人がその中で儲けることはほぼムリです。
特にモールでなく自社サイトで売上を上げるのは素人にはめちゃくちゃハードルが高いです。
モールと自社サイトの違いは以下の記事で解説しています。

しかし、それでもやってみたいと言う人向けに、「いまの僕ならこういうことをやってみるかな」という案を提案してみます。
良かったら参考にどうぞ。
なぜネットショップを個人で運営するのは難しいのか?
まずはじめに、「なぜネットショップを個人で運営するのが難しいのか」ということを説明しますね。
ネットショップを運営するにはわりと色んなスキルが必要になってきます。
①仕入れや在庫管理などの小売業の知識
②ネットショップを作成・更新するためのPCスキル
③集客・売上を上げるためのWebマーケティングのスキル
ネットショップをオープンするだけなら誰にでもすぐできます。
しかしちゃんと売上をあげて運営していこうとなると、かなり大まかにまとめても最低限3つのスキルが必要です。
①は何をいくらでどれくらい仕入れるかなど、ガチで儲けようと思ったら売れ筋商品や在庫回転率を過去のデータから分析しなきゃいけません。その前に在庫を持つなら仕入れルートを確立しなきゃいけません。
②はネットショップへの商品登録やページの見た目を作るhtmlやcss、あと商品画像を作成したりするスキルです。
ネットショップってけっこうページの見た目で売れ行きが変わるので、一人で運営するならこの辺りもできるようにならないといけません。
③はアクセスを集めるためのSEOやWeb広告の施策、それとそれらで集めたアクセスがどのように売り上げに関わっているか分析する能力です。
めちゃくちゃカンタンに説明していますが、これらは企業であればそれぞれ専門の部門や担当者がいるレベルで専門的な知識やスキルが必要です。
あなたが小売業もWeb業界も未経験の場合、これらをゼロから覚えていく必要があります。
まずここでけっこうなハードルです。
そして在庫を持って自宅から発送する場合、上記の作業以外に発送や梱包作業も必要になってきます。
このように個人で運営するとなると、専門的なスキルの他に時間的な負担がけっこうかかります。
自分は運営のコア部分だけに関わり、他の部分は外注するという手もありますが、もちろんその分利益率が下がります。
そしてこれらの「運営に必要なスキルや作業」の準備ができたところで、ようやくライバル達がひしめくネットショップの世界で戦えるというわけです。笑
どうですか?ゲンナリするでしょ?笑
まあ実際にはすべてが出来るようになるまで待つ必要はなく、とりあえずスタートさせて勉強しながら実戦で学んでいくのがベターだとは思います。
ネットショップを個人でも運営して利益を出す方法
そしてここからは「それでもやりたいんじゃ!」という気合が入ったあなたへ向けた内容です。
実際ネットショップじゃなくてもラクして儲かるビジネスなんて存在しないので、それぐらいの気合は大事です。
ということで個人でネットショップを運営しても利益を出す方法を提案してみます。
基本的にこの世界は作業がめんどければめんどいことほど競合が少なくなり儲けを出しやすくなります。
誰でもカンタンに出来ることはあっという間に飽和状態になるので、ライバルだらけになってしまいます。
①amazonなどのモールで商品を売る(オススメしない)
amazonや楽天、ヤフーなどはショッピングモールと呼ばれています。
通称モールと呼ばれています。
ここに出店するメリットは、アクセスが比較的カンタンに集まるということです。
その代わり毎月の出店費用や月間売上から手数料が取られたりします、この条件はモールによってさまざまです。
モールに出店すれば、数ヶ月運営しているのに売上がゼロということはまずないでしょう。
ただ出店費用や手数料で利益率はとても低くなります。
海外のamazonと日本のamazonで価格差のある商品を仕入れ輸出または輸入する
モールで商売をするならamazonが良いでしょう。
楽天とヤフーは基本的に日本向けですが、amazonは世界中の国に展開しているので、それだけ市場が大きいです。
また出店するハードルがそんなに高くないのも理由の1つです。
楽天やヤフーで出店しようとすると審査だなんだとけっこう大変ですが、amazonであれば割とすぐに始められます。
まあそれだけ競合も多いということなんですけどね・・・笑
あとはamazonフルフィルメントというサービスを使えば、在庫管理や発送もすべてamazonでやってくれます。(別途手数料はかかります)
やることはカンタンで、世界各国のamazonで出品されている商品で価格差のあるものを調べ、それを出品して注文が入ったら最安値で仕入れて発送するという感じです。
カンタンゆえに利益率も低く、100万円分仕入れて全部売ったら110万円になるみたいなビジネスです。
まあオススメしないので詳しいことは自分で調べてください。笑
メリット:カンタン。すぐに始められる。在庫なしでリスク低く出来る
デメリット:利益率が低いのであんまり儲からない。誰でも出来るので競合が多い
②メーカー(生産者)と直取引する(まあまあオススメ)
基本的に小売業の世界は「どれだけメーカーから近いところで商流を持てるか」に尽きます。
なぜならメーカー→卸業者→小売・・・と商品が人を介在するほど仕入れ値は高くなっていきます。
仕入れ値が上がるということは利益が減るということなので、なるべくメーカーから直取引するのが小売業では大事なポイントです。
しかしメーカーと直取引するにはある程度大量の数量で発注しないといけないので、小さくビジネスを始めたいという人には難しいですね。
また、そもそも実績のない人にはそんな取引してくれることはほぼないです。
メーカーからしたら100個とか200個とかそんな単位の取引するより、卸業者に1万2万という単位で降ろした方が効率が良いので。
その辺はメーカーの規模感にもよりますが、実際にこのように直取引を実現しているECサイトもあります。
メリット:原価が下がるので利益率が高くなる。儲かる額が大きい
デメリット:初期費用がかかる。直取引してくれるメーカーを探すのが難しい
③自分で商品を生み出しブランディングする(イチオシ)
僕が一番オススメしたいのはこの方法です。
②の理屈でいくと、最強なのは自分で商品を作って販売しているところです。
競合と同じ商品を販売して価格勝負で消耗する心配もないし、利益率も自由自在です。
ざっくり具体的な流れを説明すると、
①ブログとSNSの運用する
②固定ファンがつく
③BASEなどで無料のネットショップを開設し、そこに自分で作った商品を並べる
こんな感じです。詳しくは後述します。
個人をブランディングする方法
ただ、これをやるには難易度が高いのも事実です。
ナイキがナイキたらしめる、ルイヴィトンがルイヴィトンたらしめるように、ブランドの価値をどのようにつけるかが非常に重要です。
しかしインターネットが発達した現在、個人でこのようなブランド力を作り出すことは決して不可能ではなくなりました。
具体的には以下の2つを押さえておけばブランディングは可能だと僕は考えています。
1)ブログで発信
自分のブログを持ってコツコツ記事を書いていきます。
大事なのは薄っぺらいお役立ち情報の類いではなく、トピックに対する『あなたの経験に基づく視点』で語られた記事です。
インターネット全盛の現在、調べれば分かる情報にはあまり価値がありません。
あなたがすべきはそれに対するあなたなりの経験や考えを付け加えること。それが情報社会での付加価値になり、競合との差別化になります。
例えば、「ニューヨークってどんな街か」を知りたい人がネット検索したとして
Aの記事:
ニューヨーク市(英: New York City)は、アメリカ合衆国ニューヨーク州にある都市。
1790年以来、同国最大の都市であり[4]、市域人口は800万人を超え、都市圏人口では定義にもよるが2000万人以上である[2][5]。2015年の市内総生産は6625億ドルであり[6]、全米最大、東京に続き世界2位である。
Bの記事:
「ニューヨークは治安が悪いと言われているけど本当にそうなのか?実際に行ってみたら〇〇だった」
この2つの記事だったら、読んでみたいのはBの記事じゃないですか?
Aの記事はWikipediaから拝借しましたが、こういう記事はそれこそ「Wikipediaでいいじゃん」って話だし、やっぱり読まれないんですよね。
まあBの記事は厳密には「ニューヨークってどんな街か」に対する答えにはなっていないのですが、大事なのはあなたなりの視点を加えることです。
それが結果的にブランディングにつながります。
2)SNSで発信
インスタグラムやツイッターなど、いまは色んなSNSがありますよね。
何のSNSを使ってもいいとは思うんですが、自分の目的によって選んだ方がいいのかなと僕は思っています。
以下はSNSごとの僕がイメージするターゲットユーザーです。
Twitter:学者や経営者など意識高い人。オタク。学生。けっこうごちゃ混ぜ
Instagram:オシャレが好き。女性ユーザー多め。
Facebook:40代以上。政治・ビジネス関係。海外向け。
ある程度自分がターゲットとするユーザー層がどんなSNSを使っているのか想定した上で発信していくのが良いでしょう。
一番大事なことは自分の発信する内容がブレないことです。
ブログとSNSについて少し書きましたが、目的はあなたのファンを作ることです。
ぶっちゃけた話、あなた自身にファンがつけば、あなたが何をしようがお金になります。
Tシャツを売ろうが本を出そうが講演会をやろうがお金を払ってくれる人はいるでしょう。
そのお客さんはTシャツが欲しいのではなく、本が読みたいのではなく、あなたの考え方や感性に共感するからお金を払うのです。
「何をやるか」は重要ではなく「誰がやるか」が重要なのです。
難易度はかなり高いですが、これが出来ればブログにBASEで作った無料ECサイトへのリンクを付けて、
「Tシャツ作ったから買ってね」と書いておけば
普通にECサイトを運営するよりはるかに高い確率でコンバージョンがあるでしょう。
個人でブランディングした後はどうすればいいのか?
ブログなりSNSで固定ファンがついてきたら、自分で商品を作ってBASEやSTORESで出品するだけです。
おいおいそこが一番大事だろ・・・と思うかもしれませんが、正直ここはオマケくらいだと僕は考えています。
ぶっちゃけファンがつくレベルになれば、よっぽどヘンな物を売ろうとしなければお客さんは買ってくれます。
だからあなたが作りたい物を作ってページに並べとけばいいんです。
BASEとかSTORESなら運営費用も0円だし、Tシャツなどをデザインして(※)ドロップシッピング的に始められます。
※ドロップシッピング:注文後に発注すること。在庫を持たないのでリスクが少ない
・STORES
正直自社サイトでやる場合、商品名で検索上位とかそうとうなコストをかけないとムリなので、ブログでこういう全然関係キーワードからファンにしてECサイトに飛ばした方が個人でやるなら可能性あります。
コンテンツマーケティングとセルフブランディングを掛け合わせるような感じが良いかなと。
なのでECサイト自体はカラー○ーとかの有料ショップでやる必要はあまりないと思います。
現在のSEO的にはあまり関係ありません。
ただ有料カートの方が機能が豊富なのは確かなので、もしBASEとかでめちゃくちゃ売り上げるようになったら乗り換えるくらいでいいんじゃないかと思います。
※けっこうマニアックな話で初心者の人にはちんぷんかんぷんだと思うので、また詳しくまとめて記事にします。
僕も密かにこの方法でTシャツとか売りたいなと思っていて、地道に作業をしているところです。
ただ時間はかかるのでコツコツやっていきましょう。
メリット:利益率が高い。コンバージョン(購入ボタンを押すこと)も高い
デメリット:ファンを作るまでが難しい
まとめ
今の世の中、個人でネットショップをマジで成功させようと思ったらまずは自分のブランディングをすることです。
個人でブランディングすれば、自身が生み出すプロダクトはすべてお金に換えられるからです。
例えばYoutuberやツイッターのインフルエンサーという人たちはその典型ですね。
Youtuberもインフルエンサーも自分自身に価値があるから、広告などでお金が稼げるわけです。
よく「Youtuberなんて一生続けられるわけない」とか言ってる人がいますが、こういう発言をする人は何がYoutuberの価値なのか分かっていないと言っているようなものです。
ここまで読んだあなたはもう理解していると思いますが、Youtuberでファンを獲得出来た人は、例えYoutubeというプラットフォームがなくなっても別の何かに移動してお金を生み出すでしょう。
現に多くのYoutuberはツイッターなどでも多数のフォロワーを持っていて、発言に影響力がありますからね。
なのであんな批判はただの嫉妬ですね。笑
まあこうなってくるともはやネットショップというのはファンが入ってくる入り口に過ぎないので、ネットショップである必要もなくなってくるんですけどね・・・笑
ということでネットショップを個人でやりたい人に向けた、マジで成功させる方法でした。
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