どうもtaq(@taq3303)です。
僕はリモートワークでITベンチャーの正社員をやりつつ起業家の友人とWeb集客をベースにしたビジネスをやっています。
twitter界隈のインフルエンサーの人なんかも発言していますが、近年は昔に比べて起業に対するハードルが下がっているのではないかと感じます。
ネットやSNSの発達によって大きな資本がなくても商売を始めやすくなりました。
しかし、それでも起業に失敗する人は失敗します。
最近友達や知人で「俺も独立しようかなー」と相談?の話を聞くことがたびたびあるんですが、「あ、この人失敗するわ」と思う人の発言や考え方には共通点があることに気付きました。
個人的には成功には失敗がつきものなので失敗しても全然良いじゃんと思うんですが、こういう人がやりそうな失敗というのは人生終わりかねないような大きな失敗なんですよね。笑
僕自身が経営者と言えるかはさておき、僕の周りの社長さんたちと比べてこういう「失敗しそうな人」には明らかに発言や考え方に違いがあります。
これ本当けっこう的を射ていると思うので、これから起業や独立をしたいと考えている人、もしくはそういう知人友人家族を止めるべきか悩んでいる人は読んでみてください。
起業や独立に失敗する考え方はこの6つ
失敗する考え方には色々ありますが、大きくは以下のこの辺りかなと思います。
①会社員として優れていることと経営で成功する考え方は決定的に違う
前提として、起業を考えている人の多くがサラリーマンとして働いている人だと思います。
まず会社員として優秀であることと、経営で成功する考え方は決定的に違うということを認識する必要があります。
僕が好きでよく聞いているラジオアプリでVoicyというものがあるんですけども。
その中で起業に関する情報を配信しているサウザーさんという方がいるのですが、サウザー先生がこのことについて「カレーの作り方」という良い例えをされています。
会社員として働くというのは、カレーを作っている工程の中の「玉ねぎのみじん切り」や「カレーを煮込む」、「お皿に盛り付ける」などの各工程の1つを任されているに過ぎない。
対して経営者というのはそれら工程を俯瞰して把握していて、
材料の仕入れ→具材の仕込み→調理→盛り付け→販売と「カレーを売るまでの全行程をどう実現するか」を考えています。
会社員として優秀であることは、玉ねぎのみじん切りがめっちゃ速いとかそういうことなんです。
みじん切りがめっちゃ速かったとしても、材料がどこに売ってるか、ルーをいつ鍋に入れるか、カレーをいくらで売るかなどを知らないとカレーという商売は成り立たないよね?という話です。
これは本当にその通りで、むしろ経営者はこういう仕組みを作ることが仕事であって、別に自分でみじん切りとか材料の仕入れとか出来なくても良いんです。
だってお金渡して誰かにやってもらえば良いんだから。
お金渡して誰かにやってもらって、その方がより多く売れて利益が出るのであればそうするし、そうじゃないのならやらない。
経営者の仕事はそういった仕組み作りとどこにお金を出すかの判断です。
会社員としての仕事がどれほど優秀でも、それが1部署の業務をやっているだけなら起業にはあまり活きることはないでしょう。
専門的な技能であれば別かもしれませんが、それでもその能力だけで経営が出来るわけではありません。
会社で評価されているから起業してもイケる!と思うのは危うい考え方です。
②経営者になる以上お金にコミットする必要がある
起業したいという友人と話していた時に彼が言った一言。
「俺は起業を通してお金稼ぎじゃなくて自己実現をしたりQOLを高めたいんだよね。」
まあわかるぞ、言わんとすることは。
でもね、会社を経営する以上はお金って絶対ついて回る問題なので。
経営が安定するまではまずは売上や利益をどれだけ出せるか、それを最優先事項にするべきだと思います。
お金がないとその会社やサービスは存続出来ないし、そしてその状態を安定的に生み出すまでに一番エネルギーが必要なんだから。
自己実現やQOLとか言っていいのは軌道に乗せた人だけで、それまでは綺麗事言ってないでガムシャラにやらないと2秒で倒産すると思う。
キングコングの西野亮廣氏も同じようなことを著書『新世界』の中で言及しています。
③ビジネスモデルやマネタイズポイントがすごーく不明瞭
「こういうビジネスを考えている」みたいな話を聞いた時に、
「1件あたりの売上や粗利はいくらくらいになりそうなの?」とか
「集客はどうやってやるの?」ということを僕は聞きます。
上手くいくわけないから止めとけみたいな嫌味ではなく、商売をやるなら抑えていて当然のポイントだからです。
それが見込みでも良いから目算がついていればある程度年商や利益なんかが見えてくるじゃないですか、そこを判断基準にしてやるかやらないか検討するのが普通だと思います。
が、こういう質問をすると「・・・」となる人がいます。
マネされたくないから言いたくないなら分かりますが、何も考えていないパターンの「・・・」です。
これはヤバいぜ。
売上をどうやってたてるか、またその利益がいくらか(経費がいくらか)、集客をどうやってやるか。
商売を始めるなら最低限ここの目算はつけるようにした方が良いです。
④○年間で〇〇万円貯めると言う
④がふわっとしてる人にありがちなのが、何のビジネスを始めるのかも確定していない、それにいくら必要なのかもわからない、なのに起業のために5年で500万円貯めるとか言い出すこと。
かくいう僕も20代前半の頃はこんなこと言っていました。笑
お金があれば何か出来ると思っていたんだなぁ・・・(遠い目)
ここでのマズいポイントは2つあります。
1つめはまず起業に必要な資金がいくらなのかきちんと計算すること。
なぜ500万円が必要なのか、本当に500万円ないと出来ないのか、その辺をちゃんと計算して考えた方が良いです。
その上で、数百万〜数千万の資金が必要なビジネスを自己資本100%でやるなんて絶対やめた方が良いです。
今はクラウドファンディングもあるし、日本政策金融公庫や銀行など融資をしてくれる機関もあります。
というかビジネスの初心者がいきなり元手数百万のビジネスなんかやらない方が良いです。
数万とか数十万円の最悪なくなっても良いお金でもやろうと思えば全然ビジネスなんて始められますよ。
とりあえず自分でサービスを考えて、それを売って、売上を回収する。
起業で一番大事な経験はこれだと思います。
この経験もないのにいきなり大金が必要なビジネスを始めてしまったら、しくじったら人生終わりだしほぼしくじるので。
2つめは5年とか10年とか悠長なことを言っている間に世の中が変わってしまって、自分が考えていたビジネスが飽和状態になったり存在価値がなくなってしまう可能性があります。
大前提ですが、永久に成立する商売なんてものは存在しないと思った方が良いです。
むしろその逆で、製品やサービスには寿命があって、その寿命はテクノロジーの発展とともに年々短くなってきていると考えた方がビジネスをやるのであれば懸命です。
ここ十年で世の中ずいぶん変わったと思いませんか?
ガラケーはほぼスマホに代わり、テレビの視聴率は低下し、Youtuberやインフルエンサーという存在が出現し、リモートワークやフリーランスという働き方が少数派ながら活発になり始めたり、パッと思いつく限りでもかなり世の中の当たり前が変わりましたよね。
今から5年後10年後も当然のようにこれと同じことが起こります。
これだ!と思うビジネスがあるなら今やった方が良いです。
⑤なぜテストマーケティングをやらない?
これも④の話と関連しますが、ヤバい失敗しそうだなーという人の考え方は、でっかい金ででっかいビジネスをいきなり始めようとするんですよ。
市場の調査や自社製品力の位置付けもロクに確かめないまま、リソース(お金や人)を全て突っ込もうとするんです。
幸いこういう思考の人で実際に行動に移してしまった人は僕の周りにはいませんが、このやり方はもはや完全に運任せです。
5万円握ってパチンコ行って、適当に座った台で当たればラッキーってやってるのと一緒ですよ。
すごい不思議なんですが、「失敗したくない」と言いながら話を聞くとこういうことをやろうとしてる人が多いんですよね。
これ一番ヤベーやつだから!笑
世の中には起業は危ないとか言ってる人がいますが、それは危ない起業の仕方をしてるだけです。
上でも書いた通り、最初は数万円とかで始められることから始めて、だんだんと資金投下の規模を大きくしたり利益を原資に別のビジネス始めれば良いじゃないですか。
仮に最初からでかいビジネスをやるにしても、製品なりサービスの試作品を作って、それが市場で受け入れられるのかテストで売ってみれば良いんですよ。
それなら鳴かず飛ばずでダメージを受けても数百万も飛んでくことにはならないでしょう。
Webサービスでも飲食店でも何でも良いですが、出来る限り事前に小さいお金でリターンがありそうかどうかを掴んでおくのはビジネスを始める上で非常に重要な考え方です。
会社でコピー100部印刷しろって言われたら、いきなり100部印刷しないでまず1部刷ってコピーしたものが合ってるか確かめますよね?それと同じ話です。
え?確認しないで100部印刷するって?
そのやり方はいつか事故りますよ。笑
⑥結論:目的・手段がふわっとしてる
③④⑤に共通する考え方に対する結論ですが、目的や手段が明確でなくふわっとしているからこういう発想になるんだと僕は思っています。
失敗するだろうなという人は起業がゴールになっているんだろうなという印象を受けます。
社長になりたい、バーをやりたい、カフェをやりたいなどなど・・・。
経営的に考えるとそれらは全て手段であって、目的ではありません。
また手段はゴールではなく、目的を達成するためのスタートラインや過程です。
誤解を恐れず言えば起業の目的はお金を稼ぐことで、そのための手段としてバーだったりカフェだったりというビジネスモデルがあるだけです。
「どうやって始めるか」ももちろん大事ですが、それ以上に大事なのは「どうやって成立(継続)させるか」です。
手段に固執すると自分のアイデアや手札が限定されるので、別にやらなくてもいい縛りプレイで経営にのぞむことになってしまいます。
手段が目的になってしまっているから、その後事業がスタートした後どうやって利益を出していくのか、どうやって集客していくのかという視点がすっぽり抜け落ちてしまうのです。
逆に言うと利益構造と集客の部分をやる前からある程度考えられている人は、そこまで手痛い失敗をすることはないでしょう。
むしろそこまでを考えてようやく「あとはやってみなきゃわからない」と言っていいレベルだと思います。
まとめ
というわけで起業や独立に失敗する人の典型的な考え方についてでした。
とにかく共通して言えるのは「何を誰がどうやってやるのか」の5W1H的な部分が明確でない人は失敗します。
事業内容はお金を入れて取り出すための箱に過ぎないので、その箱の形や色ばかり考えていると倒産するハメになっちゃいますよ。
大事なのはその箱にお金を入れてくれる人がいるのか、その人たちをどうやって箱の前に集めるのか、です。
そして箱を作るのにかかった費用や維持費より、お金を入れてくれる人たちの金額が大きいのかどうかが経営を存続できる一番のポイントです。
そしてそしてそういった箱が世の中にはたくさんあって、他の箱よりお金を入れてもらうには箱の置く位置を変えた方が良いのか、箱のサイズを変えた方が良いのか、みたいなことを考えていくべきです。
あなたやあなたの周りの人は大丈夫そうですか?
とにかく5W1Hがふわっとしてるのが一番ヤバいですからね、あと数百万〜数千万単位の自己資金でいきなり大きなビジネスを始めようとすることね。
鉄則は製品やサービスがウケるのか実際に少額でテストする→利益をまた事業に投資→だんだん大きくする、ですよ!
これならコケてもそんなに大ダメージにはならないはずなので、これからビジネスを始めたい人はそういうリスクヘッジを取ってください。
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